2014年 第6回かながわ新聞感想文コンクール

中学1年生の部 優秀賞(神奈川新聞社賞)

途上国に美容技術を
桐蔭学園中学校 一年 増永 大樹

 人は自分が助けているつもりでも、実は、自分が助けてもらっていることが何て多いのだろうと思いました。出会いや出来事には、きっと全て意味があって、感謝するということがとても大切なことなのだと思いました。美容師の丸山さんはカンボジアで脱水症状で倒れたところを現地の人に助けられ、その恩返しにと美容技術を教え始めます。カンボジアでは、そもそも髪を切って整えるという意識がなかったと書かれていたことにとても驚きました。日本人なら当り前のことが、当り前ではないという国が世界にはまだまだあるのだということを痛感させられた一行でした。丸山さんが教え始めてから、現地の十三歳の少女の「夢ができた」という言葉。これが一番大切なことだと思います。人は「知らない」ことが沢山あります。逆に言うと「知っている」ことの方が少ないのかもしれない。勉強も嫌い、学校にも行きたくない、家の事情で学校に行くことができない等、色々な理由があったとしても「夢」は誰にでも持つことができます。何かのきっかけで「夢」のもとに出会うことができたら、そこから「知らない」を「知っている」に変えてゆけばいいと思います。自分の夢の実現の為に今すべきことは何か?を考えて、スタートする。それは全ての人の生きる力に変えてゆけるはずだと思います。知らないと行動する時に何をどうしたら良いか、上手に考えることができません。今迄の方法が全てで、そこに新しい発展はない。けれど知っていることが増えれば、自分の頭で考え、変えてゆくことができます。全てのスタートはそこからだと思います。

 今、自分が見ていること、見えていることが全てではないと思わないといけないのだと強く思います。日本では当り前のことが当り前ではない国が沢山あるということを忘れずに、少し先を生きているぼく達が、援助の手を差しのべることができたら、もっと地球上に笑顔が増えてゆけると思います。笑顔はどんな時も一番大切で、ぼく達の顔は笑顔を作るためにあるのだと思います。大切な人が泣いていたら心配になるし、怒っていたらどうしたのかと又、心配になります。でも、笑顔でいてくれたら理由なんて聞かなくても安心できるし、良かったなと思います。笑顔の輪が世界中に広がり、皆が笑顔になったら素敵なことだと心から願っています。助けているつもりで、実は助けられて、生きるエネルギーが生まれていきます。ぼくも丸山さんのように日本の中で自分に何ができるのか?ではなくて、もっと世界に目を向けて、何か人の役に立てることができたらいいと思います。

課題(1)(神奈川新聞7月6日付)
「途上国に美容技術を」

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