神奈川NIEミーティング

NIEミーティング議事録 2015年2月7日(土)

神奈川新聞社会議室場所 神奈川新聞社会議室
記録 萩原秀文(横浜国立大学大学院)
記録 萩原秀文(横浜国立大学大学院)
内容
1.実践報告
報告者:森尚美先生(私立横須賀学院中学高等学校)
小学校の取り組み・・
「家族と一緒に新聞を楽しもう」−新聞ワークシート通信を使って−
中学2年生の取り組み・・
「友達と一緒に新聞を楽しもう」−お試し読みの雰囲気で−
2.実践報告
報告者:織田宗之(藤沢市立明治小学校)
NIEの落とし穴!?
新聞の読み方セミナー

実践の報告

 私立横須賀学院中学高等学校では、新聞を身近なものにすることを目標に、他者と一緒に新聞を読む楽しさを体感することのできるようなNIE実践を行っている。そして、司書の先生と共に、小学校一年生のころから図書館での指導目標を定め、実践している。そして学校だけでなく家族との日常のなかにも新聞を取り入れていけるような実践を目指している。

@小学校の取り組み「家族と一緒に新聞を楽しもう」−讀賣ワークシート通信を使って−

 讀賣ワークシート通信を宿題として出し、その宿題を家族と一緒に行うことで、家庭内の話題も新聞やニュースに関するものが自然と増え、家族で楽しめるような工夫が凝らされている。

A中学2年生の取り組み「友達と一緒に新聞を楽しもう」−お試し読みの雰囲気で−

 「新聞を楽しもうタイム」と称し、自分が選んだ新聞記事にコメントをつけてもらう活動を行っている。この活動によって、同じ記事でも読む人によって思っていることや感じていることが違うということに気付かせることができた。

B課題

 まだ、日常生活の中で新聞をつなげることができているかという点において、大きな壁を感じている。しかし、図書館と連携して行うことによって、発信力を感じることができる。

報告

 NIEの目的、また新聞の教材化といった問題に対し、NIEがどのような取り組みを行ってきたかというまとめであった。また、新聞は日常においてどのようなものになりえるかというまとめであった。

感想・意見・質疑応答

  • 図書館の掲示物が生徒たちの交流の場となっていけばよいと感じた。図書館の掲示物の横にポストイットなどをつけて、子どもたちに読んだ感想などをつけてもらってはどうだろうか。
  • 図書館の掲示物を子どもたちに作ってもらうのはどうだろうか。
  • 図書館にはどのような種類の本があるのか。−NEWSWEEKなどの雑誌も取り扱っている。
  • イスラム国などの新しい情報に対して子どもの反応はあったか。−かなりあった。新聞記事も最新のものを用意している。また、そのニュースに関連するような本も、随時紹介している。
  • 現実の内容を教科に組み込めると良い。−現段階では他教科との交流はない。
  • 小中連携や、教科間、司書間の連携のきっかけになりえる実践であった。
  • 新聞社がワークシート通信を作ることに対する意義。新聞社が教育にそこまで踏み込んで良いものなのだろうか。新聞の読み比べはあってもワークシート通信の読み比べはあるのか。

まとめにかえて

 今回の報告のひとつのテーマは新聞を「日常」とすることであったと思う。そして、今回の実践はその新聞の様々な魅力を伝えるものであったと感じた。教育という枠で新聞を考えていくのではなく、新聞の魅力を子どもたちに伝えることによって、結果としてそれが子どもたちの教育につながるということができていけたらよいと思う。そのために、いつも新聞が近くにあるという環境作りも大事であるということが再確認できた。